地味さの大事さ「定点調査」

1.宇田川の保全活動経緯

とてもとても感謝しているのは、いつの間にか市内の環境保全課題について、

誰かが私へつないでくださる…という部分です。本当にありがたいです、これからもよろしくおねがいします。


生物多様性という言葉すら知らずに関わってきたのは長女の夏休みの自由研究から。

遡ること10数年前で、以来、市内を流れる小出川支流の千ノ川の保全活動、茅ヶ崎市の環境保全調査、それから駅前公園活動を通した住宅地の緑化活動に関わりました。


今年度から、鎮守の杜の保全活動、ポケットパークの見直し、住宅街の緑化、ビーチ活動に関わるので、ひとつ気になることを書いてみます。


2.「見つける」から、始めよう!

環境保全というのは難しくて、日常生活で生きとし生けるもの全員が関わっていながら、

活動にかかわるのはごくごく一部になりがち…という部分。参加する側は、どこから始めたらいいか分からないのではないかなぁと思ってもいます。


長女の夏休み研究は「サギさがし」「カワウさがし」でしたが、サギとカワウが動く千ノ川一帯を歩くうち、目に入った植物、昆虫、鳥類…見つけたものすべてを写真や標本にして、図鑑で調べ、地図に落とす…「生物定点調査」をしていました。


子どもは大人の想像をはるかに「超えて」くるもので、長女も長男も「見つける」ごっこをしながら、ほぼほぼ図鑑と千ノ川周辺の生きものの生活を暗記するようになってきました。彼らにとっては生物も学校の友人も、かわりはないようです、ムクドリのあそび、コサギの捕食…彼らの「生き方」を見つけ、調べ、また見つけ…と見つける項目をどんどん増やしていきました。


3.「見つける」は自然パノラマの「気づき」

「見つける」には、もうひとつ大事な作用があります。


私は幼い頃を鎌倉で過ごしたのですが、友人とよく山歩きをしていました。それが「山歩き」だとも思っていませんでした。玉縄のあたりから建長寺や六国見山まで、地図もお弁当もなく、山の植物だけを食べながら友達と歩く…そのようにしていると、この樹の近くには、この草がある、あの鳥が止まる木には、あの実がなる樹木がある…と「自然パノラマビジョン」が体験で落ちていきます。


大人になって、それが何になったか?というと

詳しいことは分からないが何だかおかしい、という違和感

になりました。


なんか、おかしいです…このシダとこの草は一緒に見ない気がします。
なんか、おかしいです…この花とヤツデが一緒にあるところを見たことがありません。


生物の学芸員さんに、それはとても大事だと教わりました。

地球や気候の「変化」と「違和感」は、また別です。違和感がある場合、ヒトの手による操作が殆どで、それもひとつ「見つける」の延長にあります。


とても残念なことに、公園などで園芸好きが興じると、その活動自体が生態系の違和感を生み出していることが多々あります。活動の前に「見つける」楽しさを知っていれば、そのような事態は防げるのではないか?と私は思っています。


「見つける」ごっこは、子どもにも、大人にも、とても大事です。

なにより「見つける楽しさ」が大事です。楽しいと、風景はパノラマで記憶に落ち、

「見つける」から、自然パノラマの「気づき」の扉が開かれます。


4.活動しながら「見つける」=定点調査

活動してる方に「なにから始めたらいいですか?」と言われて、いの一番に提案しました。


ぜひとも、見つけごっこをいたしましょう!


いまどんな生態系なのか?


をスタート前に調べた上で活動すると、ビフォー・アフターが明確になります。残念ですが、およそ環境に興味のないオーソリティーにとっては、実績や成果のみが判断基準となることがしばしばです。


わたしの3年間の公園活動では、該当区域がかつて蝶道であったそうで、活動当初は在来昆虫が1桁しか見当たりませんでした。


手作業で、外来種を駆除すれば変化します


という学芸員さんの言葉に半信半疑で 3千平米の指定外来種の手作業駆除を行ったところ、3年後に在来生物の数は57種まで観測できるようになり、チョウ類に関しては、22種を観測しました。 


当初は「違和感」の作り手であったともいえる「園芸おばちゃんたち」と、楽しく写真やシールを貼りながら「見つけごっこ」をしました。元々、ガーデナーは「生命」を愛しています。「教えこむ」レッスンではなく、自らが気づきの扉を得る「見つけごっこ」をするだけで、彼らは誰よりも強い地球の味方となり、定点調査が可能となりました


わたしたちの定点調査は、種別と実施期間において県内トップであるそうで…つまり、それだけ数字に落とす作業がなされていない、とも言えるのでしょう。ですから、保全活動の種が生まれたら、ぜひとも活動の中に「見つけごっこ」を入れていただきたいなと思うのです。じつに地味な活動なのですが、これが存外大きな力を生み出すのですよ?

5階のうだがわです。

茅ヶ崎駅前で今日もホンキで、防災、英語絵本、地域活動しています。